健康とは何か

今回は少し硬いことを書きます。「健康とは何か」わかっているようでわかっていない言葉ではないでしょうか。

そもそも健康とはどういうことか。病気ではないということでしょうか。健康に関する定義は、世界健康保険機関(WHO)憲章の前文中では、

「健康とは、病気でないとか、弱っていないということではなく、肉体的にも、精神的にも、そして社会的にも、すべてが満たされた状態にあることを言います。」

と定義しています。

ただこれは理想的ということもあり、高齢化社会における新しい健康のとらえ方があります。

厚生労働大臣の私的諮問機関として発足した国民健康会議が、病気と共生する健康、健康とは無病息災な状態だけでなく、一病息災でも考えられることを示しました。

| 世界保健機関(WHO)憲章 | 公益社団法人 日本WHO協会

これは「病気だから健康ではない」という考え方ではなく、精神的なことも含め、充実した生活が送られているかということが重要だということになります。

当院でも、重い病気ではない状態でも、悩みを抱え、常に不安な状態な方も来られます。

体と心は一体ということもよくお伝えしていますが、病気でも前向きに社会への参加できていると充実感もあり、表情も活き活きとされています。心の部分もとても大切だと感じますし、それは体にも大きく影響を受けます。

知らないうちにストレスを与えていること

気づいていないことも多いのですが、心身に負担をかける行動というのは、人は案外日常でしていることがあります。

つい食べ過ぎたり、飲みすぎたり、夜更かしをしてしまうことがあります。こういうストレスは体にも負担がかかっています。わかっているけど、やめられないという人がほとんどだと思いますが、健康のためにどうすべきかということを考えることが大切です。

その積み重ねが、何年後かにどういう変化をもたらすのか。そういう不安な気持ちもまたストレスになるということです。できる範囲でどのような状態が自分にとって良いのか。なかなか難しいことではあるかもしれませんが、ご自身の感覚で心地良く感じられる行動を続けられることが、健康でいることに繋がるのだと思います。

ノーベル生理学・医学賞、がん免疫療法開発

https://www.nikkei.com/article/DGXMZO3598771001102018MM8000/

がん免疫療法開発というノーベル賞受賞のニュースは、日々医療が進歩していることを実感しました。あきらめず研究を継続してくださる方々がいらっしゃるからこそ。副作用の少ない薬をという言葉にも希望が持てます。私たちが普段できることは予防すること。そういう意識を持ち行動したいですね。