お客様の訃報。毎月、当たり前のように伺っていた出張整体でした。早いもので5年の月日が流れていました。

手のひらセラピーという言葉に目を留めてくださって、お問い合わせくださったのが最初。偶然にも、ご自宅が私の家から自転車で5分という場所でした。ほんとにこういうことが、ご縁ということなんでしょうね。

要介護の状態で、本当に長い間がんばって来られました。ずっとそばにいて、全身全霊をかけて走って来られた息子さんに、お疲れ様でした、というのも、ゆっくりしてくださいという言葉も、何か違っているように感じられて。

毎月、息子さんとは、たくさん話しました。学ばせてもらうことが多く、介護、セラピーのことなども、深く広く勉強されていました。もちろん、それ以外の分野のことも。

今日も息子さんの想いもお伺いできて、私の想いも、感謝の気持ちもしっかりお伝えすることができました。そしてお母様にも。お顔を見たら、どうしようもなく、気持ちが溢れてきてしまいました。もう触れることはできないんですね。

要介護の方の施術に携わることが、介護操体を学ぶきっかけになりました。息子さん主催のセミナーに、手のひらストレッチや中医学の話しをさせてもらったり、クロマチックの演奏もそう、初心者にも、温かく場を提供してくださったことで、新しい世界が広がりました。

お客様カードを最初から見てみると、60回施術を受けてくださっていました。私のお客様の中で、時間で見ると一番多いお客様ということになります。

本当に長い間ありがとうございました。ゆっくりしてください。旦那様に会えたでしょうか。
息子さんのこと、ずっと見守ってあげてください。

感謝の気持ちを込めて、初めて出張整体が終わる日のことをきちんと書き留めておきたいと思います。

(2017年より手のひらセラピーを漢方整体と表現しています。内容は同じものです。)