要介護の方のところに、訪問するようになって4年半。大阪で活動してた頃、息子さんが、HPにたどり着いて予約の電話をくださったのが最初。偶然にも自宅から10分ほどの場所という、これもきっとご縁なのだと思った。

サロンに来てくださるようになったきっかけも、手のひらセラピーという名前に興味を持って、という方が多い。癒しを求めて、リラックスしたいからと来てくださっているのだと思う。要介護の方の息子さんもそう。改善ではなく、求めてるのは安定。病気によっては、治ることがむずかしいものもある。病気とうまくつきあっていくということ。痛みや不快、違和感を感じることのないように、心地良い状態で毎日を過ごしてほしいという想い。

私が父と過ごした最期までの1ヶ月を思い出した。施術だけでなく、とにかく心地良く感じる環境を作るようにした。肺癌だったので、呼吸が苦しい状態が続く。側に居られるときは、擦り続けた。

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今日、月1回の訪問日。お母様がそういう状態ということではないけれど、今までにない症状、表情に、とても気になる。そんなときのご家族の気持ちと、体のことも気がかりで。気になる部分を長めに施術させてもらった。意思疎通はむずかしいけれど、緩んだ感覚が伝わってきたときに、表情が変わり、目が動く。その繰り返し。何度も何度も。呼吸が深くなり、目を閉じてくださった。

楽になりますように。心地良い状態で過ごしてもらえますように。

 

(2017年より手のひらセラピーを漢方整体と表現しています。内容は同じものです。)